Archive08
上田風子 個展
「うたかた」
会期:
2019年9月14日(土)〜10月5日(土)
「幽明境を異にする」という言葉は、本来は「死別する」という意味らしい。
けれど私には、現世とあの世との幽明の境界がほころび、そのほつれ目から冥途が
一瞬垣間見える時のことを言うように思えてならない。
それは、私がそんなほつれ目を日々の日常の中にみつける癖がついてしまっているからなのかもしれない。
森に浸食された庭先や帰り道の空き地に、その気配を探してしまう。
それは、幽かに現れては消える。まるでうたかたの風景のように。(上田風子)
近年、主に海外で作品を発表してきた上田風子の待望の6年ぶりになる日本での個展。
作家が日常の中で出くわす幽明の境界のほつれ目を垣間見るような、幽かに現れては消えるうたかたの風景を作品に表現します。